このぶんしょうをよんでいるキミは、
おとこのこ、かな?
キミは、ようちえんやほいくえんなどで、
せんせいに「おんなのこにいじわるしちゃいけません!」とちゅういされたことってない?
ぼくはおともだちにいじわるなんかしないよ。
そうおもうキミも、ほかのこがおんなのこをからかってなかせてしまって…。
おとなからしかられているすがたをいちどくらいは、
みかけたことがあるんじゃないのかな。
ほんとうは、おとこのこだろうとおんなのこだろうと、
ほかのひとがいやがることをしたりいったりしちゃダメなんだ。
キミだって、いやなことをされたらおもしろくないだろう。
それとおんなじ。
だけど。
おんなのこにはとくに、いじわるしちゃいけないんだよ。
それはキミもよくしっているとおもうけど、
ふつうのおとなのひとは、なぜおんなのこにやさしくしないとダメなのか、
いじわるをしちゃいけないのかというりゆうまでは、
せつめいしてくれないことがおおいよね。
きょうは、なぜおんなのこをたいせつにしなければいけないか、
わけを2つおはなしします。
おとこのこのキミには、
あしのあいだに、おちんちんがあるよね。
おちんちんのことを、ただしくは「ペニス」といいます。
いまはただ、おしっこをするときだけつかっているとおもうんだけど。
もうすこしキミがおおきくなると、
ペニス、つまりキミのおちんちんから、
おとこのこせんようの「あかちゃんのもと」がだせるようになります。
おんなのこにはおちんちんがありません。
そのかわり、おんなのこのあしのあいだには、
ヴァギナというあながあります。
もうちょっとくわしくはなすと、おんなのこのヴァギナは、
おしっこのあなとうんちのあなのあいだにあります。
キミがおおきくなって…。
ペニス、そう…おちんちんをおんなのこのヴァギナにいれて、
おとこのこせんようの「あかちゃんのもと」をいれると。
おんなのこのおなかにあかちゃんができます。
「あかちゃんのもと」をいれて、だいたい9かげつたつと、
キミがしっているようなあかちゃんとして、
おんなのこのヴァギナからうまれてきます。
おおむかしもずっとさきのみらいも。
あかちゃんをうむことはおんなのこにしかできません。
どんなにがんばっても、おとこのこにあかちゃんをうんだりはできないときまっています。
にんげんだけではありません。
どうぶつもめす(おんな)だけがこどもをうめるし、
とりもめすだけがたまごをうみ、
めすがうんだたまごからひながうまれます。
しょくぶつもめばなやめしべ…つまりおんなだけが、
たねをのこせます。
もしもせかいにおとこしかいなかったら。
あかちゃんはひとりもうまれてはこなくて、おとこのこはおじいちゃんになって…。
いつかしんでしまいます。
おとこのこがみんなしんでしまえば、ちきゅうはだれもいなくなってしまいます。
どうぶつやとりやしょくぶつもおんなだけがこどもをのこすようにきまっているので、
おとこしかいなければ、ちきゅうはほんとうにからっぽになります。
おんなのこにしかあかちゃん、つまりこどもをうむことができません。
おとこにはできません。
おんなのこをたいせつにしなければいけないりゆうのひとつめはそれです。
ふたつめ。
さっき、おんなのこのヴァギナに、
ペニス、キミのおちんちんをいれると、
おちんちんからおとこのこせんようの「あかちゃんのもと」がでて、
おんなのこのおなかにあかちゃんができるとおはなししました。
おんなのこにもおなじように、
おんなのこせんようの「あかちゃんのもと」があり、
だいたい12さいくらいになると、
まいつきひとつずつ、
おんなのこだけのそうこから「あかちゃんのもと」を、
おんなのこのおなかのなかの、
あかちゃんをしまっておくところにだせるようになります。
いつかキミが、キミのおちんちん。
ペニスをおんなのこのヴァギナにいれて、
おとこのこであるキミの「あかちゃんのもと」をだすと…。
キミの「あかちゃんのもと」は、おんなのこのおなかの、
あかちゃんをしまっておくところでまっている、
おんなのこせんようの「あかちゃんのもと」とがったいして、
かわいいあかちゃんになります。
おとこのこのからだで、
おとこのこせんようの「あかちゃんのもと」がつくられるようになるのも、
だいたい12さいごろからです。
おんなのこも、おなかのなかのあかちゃんをしまっておくところに、
おんなのこせんようの「あかちゃんのもと」をまいつきだせるようになるのは、
12さいくらいだとさっきおはなししました。
だけど、それは「だせる」ようになるということ。
おんなのこせんようの「あかちゃんのもと」は、
おんなのこがおかあさんのおなかにいるときから、
おんなのこだけのそうこによういされています。
キミのおかあさんもおうちでいそがしいよね。
ごはんをつくったり、おせんたくをしたり、おそうじをしたり。
さらにかいしゃとかでおしごとをしているおかあさんもいるでしょう。
いろんなことでたいへんなうえに、
キミたちこどものせわも、
おかあさんはほんとうにとてもたいへんです。
おとうさんにはかいしゃのおやすみのひがあり、
キミたちにもようちえんやほいくえん、がっこうのやすみのひがあるけど、
おかあさんだけはおやすみがありません。
かぜをひいていたり、おなかがいたかったりしても、
キミたちこどもやおとうさんのことがしんぱいで、
きがかりでゆっくりやすめないのがおかあさん。
おかあさんになることはとてもたいへんなので、
あるていどおおきくなって、
いろんなことがじぶんでできるようになって、
おかあさんになってもなんとかだいじょうぶなじょうたいになるまで、
おんなのこせんようの「あかちゃんのもと」は、
そうこにしまっておくのです。
でも、そうこにしまってあるだけで、
おんなのこせんようの「あかちゃんのもと」は、
うまれるまえからおんなのこのからだのなかにあるんだよ。
ついでに。
12さいごろからつくられるおとこのこせんようの「あかちゃんのもと」は、
もうほんとうにかぞえきれないほど、
ちきゅうのひとぜんいんのかずの、
そのなんびゃくばい、なんぜんばいもつくることができます。
だけどね、うまれるまえからじゅんびしているはずなのに、
おんなのこせんようの「あかちゃんのもと」は、
おんなのこのいっしょうのあいだに、
おおくて500こくらいしかつくることができません。
ほんとうにあかちゃんになるのはそのうちの、
おおくてふたりから3にんくらいでしょう。
それでね。
キミのしっているおんなのこのからだにはすでに、
おんなのこせんようの「あかちゃんのもと」がよういされているんだけど。
キミやほかのこがもしも、
おんなのこをけったりたたいたりしてきずつけたり、
いやがるようなことをいってなかせたり、
おんなのこをいじめてかなしませると、
いじわるされたおんなのこはおおきくなっても、
そうこからうまく「あかちゃんのもと」をだせなくなってしまって、
あかちゃんがうめないからだになってしまいます。
それがおんなのこをいじめてはならない、
おんなのこにはやさしくしなければならないもうひとつのりゆうです。
おかあさんになることはほんとうにたいへんです。
いつかおかあさんになるおんなのこにたいしてしんせつにし、
おなじようにじぶんのからだやこころをたいせつにするのは、
おとこのこにとってとてもだいじなことです。
キミはテレビやビデオで、
カッコいいヒーローのアニメやえいぞうをみて、
いつかあんなふうになれるといいなとおもっているかもしれないね。
よくおぼえておいて。
ちきゅうをまもるヒーローも、
すごくりっぱでカッコいいけど、ほんとうはね。
まわりのおともだちがいやがることをいったりしたりしないつよいこころをそだてること。
だれにでもおなじようにしんせつにできて、
おなじようにじぶんのこころとからだとを、
たいせつにできるということは、
ちきゅうのへいわをまもるのとおなじくらいカッコよくて、
それができるのはほんとうにつよくてやさしいおとこのこだけなんだよ。
キミもどうか、
ほんとうのいみでのヒーローであってください。
まえだ ほのか
- 投稿タグ
- 真面目な性と生のはなし