先にも「上から目線」な話には触れたんだけど。
よく「他人を許し、自身を許せ」って言われるよ。
いつもニコニコしている穂花ではあるけど、
特に他人に対して寛容なわけではないから。
むしろ…キツく当たってしまいがちな自分だから。
いちばんキツく当たり散らす相手は…他ならぬ自分自身だよ。
穂花は…本当に今だから言えるんだけど、
かつて自傷行為を繰り返してばかりいた。
ここでは詳細には触れないけど、
とにかく自分が嫌いで仕方なかった。
まあ、今でも好きだとは思えていないのが本音。
ちょっと話が逸れるけれども、しばらく前。
街中のもうどこに行っても、
“アナ雪”の「Let it go」が流れまくっているのが、
穂花にはそれこそ許せない気分だった。
老いも若きも、こどももおとなも。
♪ありのままに~~~自分を好きになって~~~とか。
歌っているのが…それこそ誰しも自分を受け容れられない証拠みたいに感じていた。
受け容れられないんだったら受け容れなくてもいいんじゃん。
それこそ「ありのまま」でもなんでもないんじゃん、って気分が悪かった。
それはそれとして。
穂花は個人的に「許す」って上から目線の甚だしいカタチだと考えている。
他者を、そして自分を許したほうがいい理由。
それは許しが、
許しを施される相手よりも高い場所から行われるから。
拠って許す自分が相手より優位に立つことで、
いい気分、いい心持ちになれるから。
例えば。
他人に不愉快な思いをさせたときには「許してね」って言うじゃん。
それは…もっと平たく言い換えるとするなら。
「あなたは私より上位に立っていい気持ちを味わってね。
私は今、あなたより遜るよ。
だって…私はあなたを傷つけてイヤな気分にさせちゃったんだから」だと。
穂花はそういう意味に解釈しているんだ。
他人を、そして自分を許せば。
ストレスフリー!オープン!マイマインド!
精神の安定につながるんだろうよ。
だからこそみんな、ありのままに~~~♪って歌うことで。
疲れ切った自分を許しつつストレスを発散していたんでしょ、おそらくは。
神様は人間の過ちを許され、とりなしてくださる方らしいけれど。
それこそ神様は人間のありとあらゆる悩み苦しみを…
たったおひとりで一手に引き受けておられるから。
せめて、上から目線でやり過ごさなければ…
ご自身の心が崩壊されてしまうだろうよ。
そう考えていたら。
いいか悪いかは別として「許し」なるものも。
自分の心を安定させるために処方されるただの向精神薬みたく穂花には思えてきた。
っていうか…ちょっと胡散臭いかな。
許すことって、まるでものすごく人間の心の高尚な部分に考えられがちだけど。
本当は自分の心を守るための、
安定させるための防御策じゃん、って。
それをまた「許し」とか言い換えているあたりがものすごく狡く感じて。
まあ。
それでもこんなことばっかり考えているメンヘラちゃんな自分を、
穂花はまず許してあげようかな。
自分を許せれば、自分を苦しめなくても済むんだろうか…??
だとすれば。
許しもまたそれなりに効果はあるんだよね。
それこそお薬と同じで、許しも使い方次第だろうけれどね。
ーーということで。
この一年も応援ありがとうございました。
明年が皆様にとっても、
そして私にとっても…
それなりに希望の毎日でありますように。
前田穂花