9月1日になるよ。
ご存知の方も多いかも知れませんが。
年末年始は世界的に見て自殺が多いモンダイのシーズン。
なぜなら、クリスマスや年越しは新年のアットホームな行事は真逆に、
人に孤独を強く感じさせる性質をも孕んでいるから。
それに加えて。
たいていの学校で夏休みが終わり、新学期が始まる9月1日はとりわけ。
日本の前途ある(はずの)若い世代の方々が。
自ら死を選ぼうとしがちなリスキーな日、
特徴的な一日になっている事実は広く知られるようになった気がするよ。
死ぬくらいなら「逃げろ」という正論は、すでに多くの方々が口にされているから。
敢えて穂花は無機質な話をします。
自身の経験上、本当に死にたくなっている時に。
感情に訴える正論はむしろ苦しくなる場合のほうが多かったから。
このブログ記事を読んでくださっているあなたには、
絶対に死んでほしくはない、という大前提のもと。
お叱りの言葉を受けるのは覚悟の上で。
ここではわざと「身も蓋もない話」に徹したいと思います。
あのね。
この世、この日本という国ではいかなる人でも「経済的な活動」に参加しています。
誤解されがちな部分ですが、
働いてお金を稼ぐだけが「生産的な」ことではありません。
モノを買うこと、食事をすること、各種サービスを利用すること…
こうしてインターネット環境を用いて他人のブログを読むこと。
生きることにまつわる全ては消費であり「経済的な行動」です。
資本主義国家の日本において、誰かが死ぬことはそれだけ消費者の減少を意味し、
その分生産活動も落ちる…という経済的損失に繋がります。
だから死んではいけないのです。
あなたが死ねば誰かが悲しむ、というのは二の次三の次の話です。
消費行動を通じてあなたもまた、
日本という資本主義国家の経済を担う一翼である以上、
あなたの自死はそのまんま、この国の経済的損失に繋がるのです。
だからこそ軽々しく死んではいけないのです。
惰性で生きていることもまた「経済を支えるという観点」からすれば、
生きているというだけで国民の義務の一つを果たしていると見做していいでしょう。
もうちょっと違う視点から、具体的な数字を示しつつ。
自殺はどのくらい社会に損失を与えるか一緒に考えてみましょう。
私は小田急線沿線の町田というところに住んでいます。
いつか小学生が凶刃の犠牲者となった川崎登戸通り魔事件の、
登戸駅から快速電車で二駅のところが最寄り駅です。
この町田駅ですが、小田急線では一日辺りの乗降客数が新宿駅に次いで二番目に多い駅です。
ラッシュアワーの町田駅の混雑ぶりは異様です。
例え車椅子固定席でじっとしていても、穂花は怪我をした事が数回あります。
…混雑し過ぎて車椅子では電車に乗車できなかったことも多いです。
あるいは町田駅構内のエレベーターを車椅子で利用しようと待っていたところ、
突然七十代の男性から暴言を吐かれて杖で殴られた記憶も。
そのくらい日々殺気立った町田駅の朝の混雑ぶりですが。
こんな町田駅で平日のラッシュアワーに人身事故。
つまり電車への飛び込み自殺を図った場合、どのくらいの経済的損失が見込まれるのか。
あくまで単純計算ですが算出してみましょう。
※今年の9月1日は日曜日なので、翌2日という想定で考えてみます。
「2019年9月2日午前7時半に、
小田急線町田駅上りホームに入ってくる電車に飛び込み自殺を図った結果本人は即死、
電車の上下線復旧までに一時間を要した場合」の経済的損失
2019年9月2日(月曜日)
町田駅上り 午前7時半~一時間後(8時半)までのダイヤ本数 23本
町田駅下り 午前7時半~一時間後(8時半)までのダイヤ本数 20本 計42本
*小田急ロマンスカーを除く
小田急線一車両当たりの乗客数 定員160人×10両編成(ラッシュ対応編成)
=一電車辺り1,600人の乗客
*上記はいずれも小田急線公式サイトより
東京都の2019年平均時給 1,148円(東京都の最低賃金 時給1,013円)
*リクルート「タウンワーク」公式サイトより、2019年7月度調査での数値
以上より、
(上下線の完全復旧までに一時間を要したとして)
運休した電車数42本×一電車当たりの乗客数1,600人×東京都平均時給(最低賃金)1,148円(1,013円)
=77,145,600円(68,073,600円)
となります。
因みに復旧作業が遅れ、二時間電車が停まった場合には。
当然ですが倍額(東京都の平均時給で換算した場合 154,291,200円)の、
経済的損失が生じることになります。
…電車に乗ってるのはサラリーマンばかりじゃないだろうって意見もありそうだよね。
バイトに行く奴ばかりが乗車してるのでもないだろうって。
だけどさ。
新学期アタマの時期だったら学生さんはたいてい試験でしょ。
上の学校に推薦枠やAO入試で進学するための内申点が決まる試験もこの時期だよね。
大学生なら卒業を決定する単位が取れるか否かの大事な試験の人も多いよね。
そういう大事な試験の日に、もしも遅刻したらどうなのよ?
もしかしたら…病院で大事な人が重篤な状態になってるって、そんな想定も無きにしも非ず。
電車が停まったから、じゃあすぐタクシーでってわけにはいかないんだよ。
人身事故等で電車が停まった場合、
町田駅のタクシー乗り場にはいつも空車を待つ長蛇の列ができます。
運よくスムーズにタクシーに乗れたとしても、
週明けの東京の朝、行先の方向によってはものすごい道路渋滞に巻き込まれます。
ようやくたどり着いた時…会いたかったその人の、しかし死に目に会えなかった。
なんて…とても切ないよね。
このあと就職の面接が待っている人、
敢えて週明けの空いている日に、憧れの誰かとのはじめてのデートに臨もうとする人。
これから電車に乗ろうとする一人ひとりにはそれぞれの日常があり、
それぞれの人生のドラマがあります。
自殺を既遂してしまうほどだから、当事者にもものすごい苦しみがあり、
担い切れなかったほどの重たい人生があるのはわかります。
だけど同じように、駅で電車を待っている一人ひとりには、
苦しんでいるあなたと同じく、それぞれの人生の物語があります。
落ち着いて考えてみて。
穂花だって…人間の生命を金銭に換算なんて、
本当はしたくはないんだよ。
だけど、本当に「死にたい」時には。
抽象的な感情論や、綺麗すぎる理想論は一切心に届かないって…
自身が自殺企図の経験を持つ穂花だから、そこの辺りはよく知ってるんだよ。
死にたいあなたの心に届かなかったら、
どんなに優れた生命の尊さを訴える言葉であっても、
何の意味も為さないから。
敢えてわかりやすく無機質な数字にしたぞ。
あのね、大事なことだから穂花は何度でも言うよ。
死んだらいかんよ、絶対に。
ほのか
*最後に…どうしても苦しい方のために、この時期、私は精一杯善処させて戴いています。
死にたいほど苦しい方は、下部のコメント欄に一言残しておいてください。
コメントは承認制であり、あなたの許可がない限り一切公開いたしません。
私に対する度を超した誹謗中傷でない限りは、極力心を以て対応させていただきます。
もう本当に死にたくなるほど苦しいのであれば、私でも誰でもいいので…
話せそうな誰かに話してみませんか。
前田 穂花