かつて。

手術前の病床で…

穂花は下重暁子さんの著書「家族という病」を興味津々で読んでいた。

 

 

 

 

 

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――家族とは“サザエさん一家”が究極の理想。

そう永く信じていた…

いや、永く信じ込まされていた穂花にとっては、

まさに目から鱗が落ちる想いだった。

 

 

 

 

 

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実際に手術の直後…穂花は二度目の離婚をした。

果てしなくどうしようもない孤独と自由を穂花は手に入れた。

 

 

 

 

 

 

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その下重暁子さんが。

今般新作を出版されるとのこと。

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170226-00080642-playboyz-soci

「若者よ、猛省しなさい」。

タイトルからしてすごくセンセーショナル。

 

 

 

 

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…この下重さんへのインタビュー記事も。

穂花にとってはものすごく感銘を受ける内容だよな。

 

「批判精神があるか否かも若者であるか否かの境目」う~ん。

 

 

 

 

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確かに…

穂花は仕事の選り好みが激しく。

業界においては「使いにくいライター」だとよく揶揄されています。

 

 

 

 

 

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それでも。

プロのライターとしてどうしても書きたくないテーマというものは、

自分の心のなかにあります。

 

 

具体的には、

  • ゴシップなど他人を誹謗中傷する内容
  • 医学や薬学など、本来であれば有資格者しかライティングしてはいけない内容
  • 主にアフェリエイト収入を得るためのPV数アップを狙った、他人名義のブログの炎上目的のゴースト記事

 

 

 

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このテの内容は。

ひとつ間違えれば読者の生命を脅かし、

もしくはターゲットにした「他人」の人生を…

めちゃくちゃにしてしまいかねないものです。

 

 

だから…安易な気持ちで引き受けて、

目の前の(さして高くもない)原稿料のために、

安易な気持ちでライティングしたくはない。

 

 

 

 

 

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一応プロを標榜している手前。

どういう内容だって依頼されれば書けないことはないです。

 

ただ、プロだからこそ。

どうしても譲れない部分も自分の心にちゃんとあるから。

 

 

 

 

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ライターという仕事に誇りを持っていたいからこそ。

適当な気持ちでライティングしたくない。

 

 

 

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そんなことばかり言っているから。

穂花はどこに行っても扱いにくいライターだといわれ。

時にはトラブルメーカー扱いにされ。

 

 

 

 

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だけど。

自分の信念を曲げてまで、

意に沿わない原稿を書きたくはない。

 

それがプロのライターとしての穂花の矜持。

 

 

 

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綺麗事だと笑われてもいい、

自分の書いた文章で死に至る人、人生が狂うひとが現れるくらいなら…

筆だって折る覚悟だよ。

 

そのくらいの気持ちがあってこそのプロの仕事だと穂花は思うから。

 

 

 

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青臭いと笑う奴は笑えばいいさ。

権威を必要以上に恐れないよ、

そのために穂花は物書きになったんだから。