健全な心は健全な身体にこそ宿る。
基本的なことだけど忘れてしまいがちだよ。
シンプルな味付けのものがすごく食べたかった。
単純に素材の味がわかるもの。
肉野菜炒め。
油でニンニクを炒めたところに豚ひき肉と野菜を投入し、
塩コショウだけで味付け。
仕上げにごま油を絡めた、それだけ。
この頃抗うつ剤の影響もあって食べものの味がさっぱり分からない。
食べる意欲が湧かないのはそのせい。
こういう時こそ出汁の取り方とかに気をつけて、
敢えて基本的な味付けに拘ろう。
塩辛いのか甘いのかすらわからない状態がもうすでに壊れているんだ。
人間としての本能にも似た力をまずは取り戻そう、
その先に健康な身体や心が控えている。
だけど。
モノを感じない、考えないほうが生きていくにはラクなんだ。
穂花がつらいのは心が豊かで感受性があり過ぎるから。
だけど、いいか悪いかってところから見るなら、
感じる心が悪いとか劣っているわけでは決してない。
生き難いだけだ。
つらいこと、苦しいことを知っている穂花だからこそ、
生きていく傷みもすごくリアルに理解するのだ。
うまく生きていこうという部分では確かに不利だけど、
別に劣っているわけではないんだ。
本当は心がすごく健全に作用していてまともな穂花だよ。
そう思うようにしておこう。