カッコいい生き方??
ケッ。およそそんなものはこの世にはない。
…知り合いのブログを片っ端から見てみる。
そこに溢れる「リア充」。
思うんだよ。本当に満足しているんなら、
それをわざわざ誰かに曝す必要なんてあるのか?
満足は自分の中で完結してればいいんじゃん、極めて個人的なモノだし。
それを敢えて「リア充」ブログを展開し…
幸せな自分を誇示する想い。
それって不幸せの裏返しもしくは、
他者に弱みを知られたくはないがための鎧…そんなふうに、
あたしには見える、想えてる。
だって。
あたしだってつらい時ほど意味もなくニコニコしてるもん。
弱っちい自分を悟られたくないのはあたしも同感。
まあ、ブログで幸せ(自慢)を謳いたいなら、
それは各々の自由であり、あたしが口を挟む筋合いもないから。
ただ、そこにカッコいい生き方の欠片もないよな、
そうは感じてる。
生きているってそもそもカッコ悪いこと。
…毎日メシ食わなきゃなんない。
メシは他の生命を犠牲にするしかない、そこに綺麗事は存在すらしない。
数多の犠牲の上に成り立っている人間のいのち。
さらに。
メシを食うためには、どういう手段を使ってでもカネを得なければならない。
他人を蹴り落としてでも、
姑息な手段を使ってでも…カネがなければメシは食えない。
――もっと考えれば。
生きていれば排泄する、汚物を撒き散らす。
種の保存のために交接する。
詭弁を語る、少しでも社会のカーストで有利な位置に立つために。
生きてるだなんて…。
そういった汚らしくていやらしいものの上に、
ほんのちょっとだけ載っかってる真実。
汚いもののなかにそれでも。
自分は自分であり続けられたなら。
そういう貫く姿勢だけが唯一真実であり、
人間としてのちょっとだけ…
カッコいいといえる部分かも知れないね。
今いる場所はエルドラドには程遠い、
理想郷なんてどこにもないけど。
このどうしようもないカオスな世界のなかで、
あなたがいつでもあなたであり、
あたしがいつまでもあたしでいられますように。
前田穂花